下の図のように $L$ だけ軸が図心から離れている物体の断面二次モーメントは$$I=\int_A(y+L)^3dy$$と表現できる。
この式を展開すると
$$\begin{equation}\begin{split}I&=\int_A(y+L)^2dy\\&=\int_A(y^2+2Ly+L^2)dy\\&=\int_Ay^2dy+2L\int_Aydy+L^2\int_Ady\end{split}\end{equation}$$
上式の第1項は図心を軸とした断面2次モーメント、第2項は断面1次モーメントなので総和は0、第3項は断面積Aに図心から軸までの距離の積となる。
従って、以下の様に書き換えることができる。
$$I=\frac{bh^3}{12}+A・L^2$$
つまり、図心から $L$ 離れている物体の断面二次モーメントは図心を中心とした断面二次モーメントに断面積×離れている距離の2乗を加えれば良く、これを
「平行軸の定理」
と呼ぶ。