非破壊検査技術者の2022年春期資格試験が近づいてきましたが、受験を予定されている皆さん、準備のほどはいかがでしょうか。
受検申請の受付期間が2週間と、意外と短いので注意してくださいね。
かくいう自分は、新規受験の際、申請受付の締め切りを忘れていて、半年間棒に振ったことがあります。締め切りに気付いたのが、締め切り当日のお昼。協会に電話してみると、「本日の17時までに東京の事務局に持参していただければよろしいですよ」って、でも、ここは北海道… 諦めました…orz…。
そんなことにならないように、申請受付初日に発送できるように、申請書類、訓練記録は準備しておきましょう。
さて、まずは3月の1次試験ですが、これはレベル1、レベル2とも、常用対数(log10、ログ)と三角関数(sin、cos、tanとsin-1、cos-1、tan-1)を復習したうえで、協会で発行している問題集を3回以上繰り返し勉強すれば、必ず合格できます。
試験では関数電卓(プログラム電卓は使用できません)を使いますが、
- 角度の単位設定をDeg(°、度)からRad(ラジアン、弧度)、RadからDegに設定変更できるようになっておく
- 計算結果を分数表示にしたり、少数表示にしたりできるようになっておく
- 統計モードから通常モードへの切り替えができるようになっておく
ことは最低押さえておいたほうが良いです。取扱説明書を読んで、何回か操作練習しておきましょう。
試験では角度はDeg、数値表示は小数点です。計算モードは当然通常計算です。
計算問題は、いくつか基本の数式を覚えておくくらいで、それほど暗記することは多くありません。同じ問題で良いので3回以上は練習しておきましょう。
ただし、レベル2ではDGS線図の問題が出題されます。若干、ややこしいので、何度か練習して確実に解けるようにすべきです。
JIS、NDI勧告は重要なものは要点を押さえておくべきです。すべて頭に入れておく必要はありませんが、JIS番号と内容を紐づけておきましょう。
下表のJISは押さえておこう!
番号 | 要点 |
JIS Z 2344 | 一般事項 |
JIS Z 3060 | フェライト鋼 板厚6mm~ 基本表示 手動 |
JIS Z 3080 | アルミニウム |
JIS G 0584 | アーク溶接鋼管 スパイラル状に製造 |
JIS G 0587 | 板厚20mm~ 曲率半径50mm~ 炭素鋼および鍛鋼品 |
JIS G 0801 | 圧力容器 板厚6mm以上300mm以下 SM490鋼についても準用 |
JIS G 0802 | ステンレス鋼板の探傷 |
JIS G 0901 | SM490(A,B,C)について以下の 建築用鋼板 平鋼 板厚13mm以上200mm以下 |
NDI勧告(1997年5月) | 角型鋼管柱溶接角部のUTに関する指針 |
自分が勉強した時は、講習会の時はメモを取るノートは使いましたが、最終的に、メモの内容を協会発行のテキストに直接書き込みました。アンダーラインも必要です(ただし、アンダーラインは最小限、最重要点のみです)。足りない分は付箋を貼ったり、プリントしたものを糊付けしたりしていきました。要するにテキストさえ見れば必要なすべての情報が得られるようにしておくのです。
問題集では赤色カラー芯を仕込んだ0.5mmシャープで問題の解答を問題の横の空白に前もって書いていきます。そして100円ショップで売っている暗記下敷きを当てれば答えは見えなくなるので、昼休みとか空き時間に何度も問題を解く練習をしました。
試験本番前もテキストを開くと思いますが、すべてを見返すような時間はありませんから、間違えた問題とJISの紐づけを確認にとどめ、効率的に合格を目指します。当然、試験は終了時間まですべての時間を活用し、何度も見直しましょう。
特に、規格の問題などは、問題集に出てこなかった規格が出ることがありますが(〇〇に関する超音波探傷試験は✕✕に従って実施しなくてはいけない とか)見たことのない規格の場合は、とりあえず後回し。ヤマカンで答えるのは避けた方が良いです。と言うのは、他の問題にヒント(と言うより、答え)が隠されていることがあるからです。
UT2の1次試験は、ポカミスさえ気を付ければ満点も狙える試験だと思います。
最後に、北海道の場合は、北海道機械工業会が主催して3回に分けて、試験対策講習会(スタートアップ講習、1次試験対策講習、2次試験対策講習)を実施しています。10人前後の少人数で丁寧に教えてもらえますし、非常に実践的な講習会で、また訓練記録の対象となりますから、北海道内の方は受講を検討すべきだと思います。