2月22日、アメリカでは日本への渡航に関しての渡航注意レベルを「2」と発表したのと併せて「東アジア」への渡航延期の検討を求めた。
部分的には、アメリカの方針には同意できるのだが、「東アジア」という地域を限定したことは大きな疑問を感じている。というのは、実際のCOVID-19の発生は昨年末であって、公表されたのが1月7日。
このタイミングでは、すでにウィルスは中国湖北省を飛び出して、全世界に拡散していると考えるのが正しいのではないだろうか。
実際に、感染者はオセアニア、ヨーロッパ、アメリカと世界中で確認されているし、死者も出ている。
この状況下で、東アジアに限定して注意を即するということは、それ以外の地域では無防備でも構わないということなのだろうか。間違っていると思うのである。
無菌であった寒天培地(地球上のすべての地域)に種菌はすでに移植されている。しかもその培地は、菌にとっては最高の培養条件にあるのだ。
日本では、ここ北海道での感染者が目立っているが、考えてみると、冬の北海道は観光シーズン真盛り。札幌雪祭りなどのイベントもこの時期だし、ウィンタースポーツに世界中から観光客がやってくる。
旭山動物園へのシャトルバスをよく見かけるが、ここまで大騒ぎしている割にはバスの中はマスクをした乗客がすし詰め状態だ。この中に一人でも感染者が乗っていれば当然、感染は広がるだろう。
今年は、旭川雪まつりには行かなかった。リンゴちゃんを見たかったけど、我慢した。
だけど、パニックになったり、疑心暗鬼になる必要はないと思う。
旭川レベルであればマスクが必要になるほどの人混みもほとんどない。
ただ、外から帰宅したときは、服を着替えてから石鹸で20秒以上手を洗い、うがいをするようにしている。
今、欲しいのは100円ショップで売っている小さなスプレーボトル。あれに消毒用のアルコールを入れて持っていれば、スーパーで買い物をした後に手の消毒ができるし、カートのハンドルを消毒することもできる。
今更、騒いでも意味はないのである。要はいかにして、そして冷静に自分と自分の家族を守るかだ。そして、この状況下にあるすべての人に対して「思いやり」の心を持てるかだと思う。東京オリンピックでの「おもてなし」精神が本物であるかどうかが今、試されている。
ダイヤモンド・プリンセスで対応にあたった医療関係者たちが彼らの職場や居住地で「ばい菌扱いをされている」とか「謝罪を求められる」などといった、極めて理不尽な(もはや常軌を逸している)扱いを受けているという報道を耳にする。
こうなると、声高に叫んでいた日本人の「おもてなし」精神というのは、「うわべに過ぎなかった」とがっかりするし、日本の大衆の持つインテリジェンスも「実に疑わしいレベル」に過ぎないのだなと思う。私たちの本質は卑しい偏見に固まっている「うわべだけのおもてなし」、「うわべだけの思いやり」、「一見、知的に見えるバカ」だとすら感じる。
今こそ、世界中が「さすが、日本は違う」と言わせしめるべく、行動するときなのではないか。